CS Beer Bash OSAKA #CSBBO の運営で学んだコミュニティマーケティング(コミュニティマーケティング Advent Calendar Day6)

コミュニティマーケティング Advent Calendar 2018 6日目の記事です。

軽く自己紹介から。ホスティング(レンタルサーバー)サービスを提供するエックスサーバー株式会社で営業をしております堀江と申します。2015年1月に同社に入社してからカスタマーサポートを担当しておりましたが、今年(2018年)5月に移動して現職(営業)になりました。

この記事では、異動する前から携わっているカスタマーサポートのコミュニティCS Beer Bash OSAKA(略称: CSBBO)についてと、そこから学んだコミュニティマーケティング、今後の展望について紹介します。

CS Beer Bash OSAKA とは

ひと言で説明すると、ドリンク片手にCS(カスタマーサポート)について語り合うMeetupです。

2017年6月よりクローズドでスタートし、2018年1月からオープンイベントに移行しました。
イベントの告知や募集は CS Beer Bash OSAKA – connpass でしています。懇親会を主体としたコンテンツで構成しており、参加者同士の交流を重視しています。

もう少し詳しく説明すると…

【関西を中心にCS業界を盛り上げていきたい!】というコンセプトの下、大阪・梅田にて月1回ペースで開催しているイベントです。イベント自体は堅苦しい雰囲気のものではなく、軽食や飲み物をつまみながら、参加者同士でラフに会話を楽しみながらゆる~く進行していきます。

  • 普段CSは表に出ることが少ないことから、LT等の機会を活用して人前で喋ることに慣れ、積極的な発信力を養おう!
  • 発表に対するストーリー構築力、文書表現力、口頭表現力を鍛えよう!
  • 社外の人との交流により、新たな知見を得よう!
  • CS業界全体の価値があまり高くみられないことが多い中、会社にどのようにすれば貢献ができるのか考える場にしたい!

具体的には上記の狙いや目的があり、業種や会社の枠を超えて、CS担当者やCSと連携する関連部署の担当者が集い、LT(ライトニングトーク)やパネルディスカッションを通じて「顧客満足向上」「CSの価値向上」に貢献していくためのきっかけとなる場を目指しています。

ここでのCSとは、カスタマーサポート/テクニカルサポート/セールサポートなど、サポート業務に携わるすべての方としています。

なお、「CSの価値向上」に関する具体的な指標として現場のオペレーターが年収1,000万円を稼げる世界を作りたい!と示しています。

同業3社による共同運営

CS Beer Bash OSAKAは、関西でホスティング(レンタルサーバー)サービスを提供する以下3社により共同で運営しています。

提供サービスは3社とも同じ分野であることから、もうハッキリ言ってライバルです。

しかしながら、このコミュニティの関心軸が各社が提供するサービス自体では無くカスタマーサポートであること、ライバルではあるものの担当者同士の交流は以前からあり、同業で共同運営するハードルは低めでした。
その中で、さくらインターネットさんからCSをキーワードにしたコミュニティイベントの開催について相談があり、趣旨に賛同し、運営に参加しています。

開催会場は、主にさくらインターネットの大阪本社としていましたが、直近ではコンテンツにより当社(エックスサーバー)でも開催しています。

共同で運営するまでの経緯については、「関西オープンフォーラム2018」でさくらインターネットの担当者によるパネルディスカッション『カスタマーサポートにおけるコミュニティ推進』でも触れられています。
詳細は以下の開催レポートも併せてご覧ください。私も飛び入りで参加し、コメントしています。

コンテンツの変遷

関西においてカスタマーサポートをキーワードにしたコミュニティにどんなニーズがあるのか、もっと言えばそもそもニーズがあるのか分からない中、手探り状態で2017年6月にクローズドとしてスタートし、おおむね月1回ペースでイベントを開催しながら、徐々に参加者を募ることにしました。

以下は、それぞれの開催レポートとともに、開催時のコンテンツを振り返ります。

開始当初

当初は、メインセッション + サブセッション(ライトニングトークの時間制限甘め)の構成にして、サブセッションで現場のスタッフに発表する機会を設けていました。

少し志向を変えて

サブセッションでは特定の方のみの発表にとどまってしまうことと、発表者が続かない状況も見えてきたことから、全員参加型ディスカッションや、他部署から見たカスタマーサポートのお話を伺うコンテンツも行いました。

オープンイベントへ

CSBBOの参加者からも「オープンイベントにしたら?」との声も出始め、運営としてもCSBBOの認知をより高めていくことを目的に、2018年1月からオープンイベント化しました。CSBBOの認知を高めることを重視し、コンテンツは参加しやすいフリーテーマLTとして、クローズドで開催時に発表のセッションを洗練して再登壇なども行いました。

また、開催レポートについても募集に「ブログ枠」を設けて外部の方にも発信していただく試みも開始しました。

スペシャルイベントも開催

2018年5月、『コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2018 in 大阪』が開催されるのに合わせ、東京から出張でこられている方やIT業界を中心に幅広い業界の方が一堂に会し、CS Beer Bash OSAKA史上最大の規模でのイベントを開催しました。

コンテンツは、パネルディスカッション「CS女子の部」「マネジメントの部(1)」「マネジメントの部(2)」の3枠でした。

「興味・関心」と「満足度アップ」の両立

スタートから1年が経過し、オープンイベントにおいて少し志向を変えたコンテンツも加える方向に進化し、「セッション」と「グループディスカッション」の回を交互に開催することにしました。

セッション

最新事情や動向をインプットする「興味・関心」に重きを置いた回になります。
さくらインターネット 大阪本社を会場に40名程度を上限としています。

直近の開催では、コンタクトセンターのインフラメーカー、CTI(Computer Telephony Integration)ベンダーの担当者それぞれにメインセッションとして登壇していただき、最新の動向やそれぞれの立場から見たCSについてお話いただきました。

ディスカッション

話題提供のセッションと、それを受けたグループディスカッションによるアウトプットを行う、CSに携わるスタッフ自身の「満足度向上」に重きを置いた回になります。
エックスサーバー 大阪本社を会場に、30名を上限としています。

話題提供のセッションは10分×2枠としているのですが、これは時間が延びがちです。その後のグループディスカッションは10分に設定し、長すぎず短すぎず結論を出すことについて強制しない程度にしています。

過去の開催ではテーマを「CSに求める人材」「CSの価値向上」として、グループディスカッションでアウトプットされた内容は、後日シェアすることで記録も残しています。

CS Beer Bash OSAKA Vol.14 ~CSに求める人材像とは?~
CS Beer Bash OSAKA Vol.16 ~CSの価値向上について考えてみよう~

ライトニングトーク

「セッション」「ディスカッション」いずれの回ともにライトニングトークの枠を設けています。

過去は「発表時間が短いセッション」とだけ説明していましたが、直近の募集においてはライトニングトークに関する詳細な説明ページへのリンクを追加するなど、登壇へのハードルを下げることにも心がけています。

CSBBOがきっかけではじまったこと

CSBBOがきっかけでスタートしたことが2つあります。

関西CS女子会

カスタマーサポートという職種による部分もありますが、CSBBOに参加のメンバーには女性が多くおり、2018年4月に「関西CS女子会」が始動しました。

「関西CS女子会」では、英会話教室やボイストレーニングなどさまざまな取り組みを、関西にてCSで働いている女性を中心に行っています。CSに限らず、女性が活躍しているコミュニティに興味がある、という方であれば大歓迎のコミュニティです。

関西レンタルサーバーフォーラム

関西のレンタルサーバ事業者のカスタマーサポート担当者による勉強会を発足しました。

現在は不定期ですが、基本的なサーバー知識についてホスティング(レンタルサーバー)サービスを提供する各社のカスタマーサポートスタッフが講師として、サービスを利用する初心者の方を対象とした講座を開催しています。

やってきたことは『コミュニティマーケティング』だった

CSBBOの開始当初から取り組んできたことは、まったく意識していないものの『コミュニティマーケティング』の手法そのものでした。

焚き火理論

CSBBOを開始した当初はクローズドで趣旨に賛同してもらえる参加者を徐々に募っていきました。これにより、コミュニティが定着するまでの間に火を絶やすこと無く、薪を追加しつづけることができました。

株分け

CSBBOを継続して開催することにより規模が大きくなってきたタイミングで、このコミュニティを軸に女子会と初心者向けの勉強会への株分けが行われました。いずれも運営担当が自らでは無く、参加者から自発的に始まったものになります。

「興味・関心」と「満足度アップ」へのフォーカス

前述の内容とも重複しますが、コミュニティの発足から1年を経過したCSBBOのコンテンツについて志向を少し変えた結果、CS業務に直接的に携わっていない方には、「セッション」を通じてCS業務をポジティブにとらえてもらえるよう事例やユースケースの紹介を、実際にCS業務に携わっている方には「ディスカッション」による業務担当者同士でベストプラクティスの共有になりました。

その結果、CSBBOは知らす知らずの内に『コミュニティマーケティング』の目的である「興味・関心」と「満足度アップ」にフォーカスしたものになっていました。

今後のCSBBOについて

イベントにおけるコンテンツの構成が固まってきたことから、継続開催を通じてより良いイベントにしていきたいと考えています。その中で現場のカスタマーサポートスタッフが年収1,000万を稼げるロールモデルとなりえるスーパースターを発掘していきたいと考えています。

さて、明日のAdventarは?

Kentaro Togashi さんによるZendeskユーザーコミュニティを運営して1年で感じたことです。
なんと、カスタマーサポート繋がりでした。楽しみにしています。

なお、直接お会いしたことが無い中で大変恐縮ですが、そのうち、CSBBOのセッションでお話しいただきたいですね。